インタビュー #3
大学院生 | 神谷 育Staff Interview 03
スタッフインタビュー3
じっくり研究できる環境に出会えたおかげで、新分野にも挑戦しています。
大学院生 | 神谷 育
経 歴
2017年に慈恵医大を卒業した後、慈恵医大葛飾医療センターでの初期研修を経て、慈恵医大腫瘍・血液内科へ入局しました。
附属病院、柏病院、富士市立中央病院などの関連病院にて後期研修を修了し、2024年から大学院医学研究科へ進学。
現在は東京大学医科学研究所で勉強中です。
-
Question医局での現在の業務ややりがいについて、教えてください。
一般内科や血液内科医として病棟勤務を5年ほど経験した後に進学しました。病棟医時代は、患者さんやそのご家族と毎日コミュニケーションをとりながら診療していました。
「がん」と告げられショックを受けながらも頑張って治療され、ご家族と一緒に冗談を言いながら笑顔で帰っていく姿を見るとホッとしていました。たまに患者さんの予期せぬ急変や急患に直面し、心が削られることもありますが、先輩や後輩、同僚達に助けてもらい乗り切っていた日々も楽しかったです。 -
Question研究生活の楽しさと大変さ、それぞれ教えてください。
医学生の時に数カ月の研究室配属があり、そこでたまたま若手研究者の学会でポスター発表の機会がありました。それが研究への興味の始まりでした。ところが、そこから研究に一切触れることがないまま大学院に入り、医者になって7年間の知識がほとんど役に立たないことにショックを受けました。実験に正しい答えやガイドラインはなく、うまくいかなくても動物や細胞はその原因を教えてくれなく1カ月かけた研究なのに、結局失敗なんてこともありました。
大学院に行ってよかったことは、時間があること。患者さんの急変や急患対応、当直業務がないので落ち着いて作業することができます。 -
Question今後の目標について、教えてください。
臨床論文と基礎論文では読みやすさが異なるので、まずは科学論文に慣れるところから頑張っています。また、遺伝子解析から遺伝子工学までを行える研究室にいますが、動物実験と簡単に言っても、実際にマウスを相手に処置を行うのは大変で、マウスの扱いに日々苦戦しています。
最近はがんの遺伝子パネル検査でゲノム解析が一般的な検査になりつつありますが、遺伝子解析の基本と遺伝子編集技術について学んでいきたいと思います。